外壁アクセス&メンテナンスのエキスパート日本ビソー

PROJECT STORYプロジェクトストーリー

仮設ゴンドラ

超高層ツインタワーマンションへの挑戦

地上150メートルを超えるツインタワー。
湾岸エリアにそびえ立つ、
あるタワーマンションが
2018年に1回目の改修時期を迎えました。
改修工事中の足場となる仮設ゴンドラの
設置を手掛けたのが日本ビソー。
前例のない、困難なプロジェクトに
挑んだ社員たちの物語を紹介します。

Episode1

より高いレベルの安全を実現するため、
システムの併用を提案

仮設ゴンドラ事業本部 レンタル東京支店 支店長
1998年入社

私たちが手掛けたのは、2棟の超高層タワーで構成される大規模マンションの改修工事プロジェクトです。このマンションの設計会社様から、最初の連絡が入ったのは2018年のこと。2000年代に再開発が進んだ湾岸エリアでは、竣工から10年以上が経ち、1回目の改修時期を迎える建物が増加しつつありました。この物語の主役となる大規模マンションも、そんな建物のひとつです。

営業グループのリーダーであった私の一番の役割は、お客様のニーズに合った工法を提案し、改修工事の設計仕様書(スペック)づくりをお手伝いし将来の受注につなげることです。通常の大規模改修工事であれば、揺れが少ないガイドレールシステムを提案するケースが多いのですが、風の強い湾岸エリア、しかも超高層ツインタワーということもあり、お客様はもう一段階上の安全性を求めていました。そこで、作業用ゴンドラとその外側を養生ネットで覆うSSPシステムとの併用を提案。
この工法ならば、風の影響を最小限にすると同時に、塗料の飛散や資材の落下も防止できます。
スペックインを果たした後、施工業者さんへ説明する段階から、部下の出岐さんにも参加してもらいました。この時点で、後の進行はすべて彼に任せようと決めていましたね。前例のない難しいプロジェクトになるとわかっていましたが、彼ならば、必ず成し遂げるだろうと確信していました。

Episode2

春一番や台風。湾岸エリアの強風に、どう備えるかが課題だった

仮設ゴンドラ事業本部 レンタル東京支店 営業
2012年入社

上司であった北村さんからこのプロジェクトの話を聞いたとき、最初に頭に浮かんだのは、「150メートル以上の超高層タワーにSSPシステムをどう取り付けるのだろう?」という疑問。まずは、施工管理の坂入さんを中心とした工務チームと協力し、機材センターでテスト施工を重ねました。実際の条件通りに作った模型で検証を重ねた結果、モーター式の巻上装置を屋上に設置し、上から下ろしたワイヤロープでSSPシステムを吊る方法を採用することに。結果的に全く新しいシステムを一からつくることとなり、設計や施工管理、機材管理の担当者と協力をしながら準備を進めました。また、施工期間が長期にわたるため、春一番や秋の台風シーズンにどう備えるかも含め、細かい運用方法を提案し、お客様に承認していただかなくてはなりませんでした。

レンタルゴンドラ営業の最大の特徴は、無事にゴンドラが設置された後も、改修工事が終わるまで、現場の責任者として係わっていくことです。複数案件を同時に抱えていたため、なかなか現場に足を運べない時期もありましたが、大事な判断をすべきタイミングでは、現場を取り仕切る坂入さんに何度も助けられました。このプロジェクトの成功以降、同じ設計管理会社様から連絡をいただく機会が増え、営業としてのステップアップに繋がったと感じています。

Episode3

多くの人員を取りまとめた1年半。
居住者の言葉で苦労が報われた

仮設ゴンドラ事業本部 レンタル東京支店 施工管理
2009年入社

このプロジェクトには、機材センターでのテスト施工の段階から参加しました。ガイドレールシステムとSSPシステムを併せてどう運用するのか、マニュアルを制定するにあたって、特に気を使ったのは安全対策です。全く新しいシステムでしたので、設置や移設の手順を考えるにあたり風の影響や実際の作業のしやすさへの配慮に苦労しました。現場では、常に天候や風向きを気にしていましたね。上層階に雲が掛かってしまい、作業を中断したこともありました。必然的に、梅雨の時期や日中の気温が非常に高くなる真夏には、工程が遅れがちになります。

いかに工程を調整し、遅れを取り戻すかは、施工管理の腕の見せどころ。それまでに担当した現場のおよそ3倍もの人員を取りまとめ、同じ方向を向いてもらうのは簡単ではありませんでしたが、その分、大きなやりがいがありました。職長でもある私は、職人さんに最も近い立場です。職人さんの声をよく聞き、良いアイデアがあれば、営業や支店長、現場監督に提案する。
そんな「橋渡し役」を担うことも、職長の大事な仕事のひとつだと考えています。1年半という長い期間をかけて改修工事が終わり、マンション居住者の方から、「綺麗にしてくれてありがとう」「お疲れ様でした」と声を掛けていただいたときには、すべての苦労が報われた気持ちになりましたね。